AI時代に必ず押さえたい「Model Context Protocol(MCP)」入門


MCP図解
*MCP図解

この記事でわかること

  • MCP(Model Context Protocol)が何で、なぜ必要なのか
  • 既存のMCPをClaude Desktopに接続して使う手順

次回予告

  • MCPを自作→リモートにデプロイして共有(次回公開予定)

1. そもそもMCPとは?なぜ必要なのでしょうか

まず前提として、ChatGPTのようなAIの根幹には、LLM(Large Language Model:大規模言語モデル)があります。
LLMは学習が終わっているモデル単体だと、たとえばユーザーが「今日の天気を教えてください」と聞いても、実データにアクセスできないため、正確に答えるのが難しいことがあります。

LLMは「次の単語を予測する」仕組み

LLMは基本的に「次の単語、次の単語…」を予測して、もっともらしい文章を生成するモデルです。
そのため、外部データに繋がっていない状態で天気を聞かれると、それっぽい回答を作ってしまうことがあります。いわゆる「ハルシネーション(幻覚)」です。


2. ツール連携があると、話が変わります

ここで、たとえば気象庁や天気APIと繋がった「天気ツール」があると状況が変わります。

  • ユーザー:「今日の天気を教えてください」
  • AI:「自分だけでは分からないので、天気ツールを呼び出します」
  • ツールが実データを返す
  • AIがその結果を踏まえて、ユーザー向けに自然な文章で回答する

このように、LLM単体の限界を超えるには外部ツール連携が必要になります。
最近のAIはインターネット連携やツール連携が進んでいるため、ここが急速に重要になっています。


3. では、ツール連携には「標準」が必要です

AIとツールを繋ぐ方法自体は、MCP以外にもたくさんあります。
たとえば、Gmail、Google Calendar、Slackなど、世の中にはAPIが用意されているサービスが多く、開発すればAIからメール送信や予定登録なども可能です。

しかし問題は、ツールごとに繋ぎ方がバラバラで、毎回実装が大変なことです。

そこで登場したのが MCP(Model Context Protocol) です。
「AIモデルと外部ツールを繋ぐための標準プロトコル(規格)」として整理され、広く使われるようになりました。

もっと簡単にいうならば、AIが外部ツール(Gmail,Notion)などにアクセスできるようにする規格のこと。


4. MCPは「AI版USB-C」と捉えると理解が早いです

MCPはよく USB-C にたとえられます。

  • USB-Cという標準規格があるから、対応している機器同士を「挿すだけ」で繋げます
  • 同じように、MCPという標準規格があるから、対応しているツールは「繋ぐだけ」でAIから利用しやすくなります

つまり、企業やツール側が「MCP規格に合わせて作る」だけで、MCPクライアント側のAIと会話しやすくなる、という考え方です。

MCPをUSB-Cに例える画像
*MCPはUSB-Cと似てます

5. 「プロトコル」という言葉が難しく感じる場合

「プロトコル」と聞くと難しく感じるかもしれませんが、要するに形式(ルール)です。

たとえば手紙でも、

  • 差出人は左上
  • 宛先は右下
  • 切手はここ

という“型”があります。

プロトコろを手紙で表現する画像
*プロトコルを手紙で表現するなら


プロトコルも同じで、「どういう形式で通信するか」を決めたルールにすぎません。


6. MCPの活用例:Blender(3D制作ツール)をAIが操作する

MCPの面白いところは、自分がツールの使い方を詳しく知らなくても、AIがツール操作を肩代わりできる可能性がある点です。

例として、Blenderという3D制作ツールがあります。
もしBlender用のMCPがあれば、USB-Cのように繋ぐだけで、AIがBlenderを操作して作業できるようになります。

実際に、Claude DesktopとBlender MCPを接続して、

画像を添付して「このイメージの3Dを作ってください」
のように指示すると、下の動画のようにAIがBlender MCPと通信しながらBlenderを操作して、3Dオブジェクトを作るデモが可能になります。

*引用元:https://youtu.be/FDRb03XPiRo?si=xO8JwM4MIrhNESs9

同様に、Figma、Notion、Calendarなども、MCPを介してAIが操作できる世界観になります。


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7. 既存MCPを「Claude Desktop」で使ってみます

ここからは、実際にMCPを接続して使う流れをご紹介します。

7-1. MCPクライアントが必要です

MCPを接続できる側(MCPクライアント)が必要になります。代表例は以下です。

  • Claude Desktop(ブラウザ版ではなく、PCにインストールするアプリ版)
  • Cursor
  • Visual Studio Code などのコードエディタ

今回は一番分かりやすい Claude Desktop を使います。

7-2. Claude Desktopをインストール

  1. Claude AIのダウンロードページへ移動
  2. Windows / macOS 用アプリをダウンロード
  3. インストールして起動、フリープランで開始
Claude Desktopのダウンロードページ
*Claude Desktopのダウンロードページ
インストール後のClaude Desktop起動画面
*インストール後のClaude Desktop起動画面

7-3. Claude Desktopでコネクターを開く

Claude Desktopの左下メニューから設定へ進み、コネクタータブを開くと、MCPサーバー接続の画面が出てきます。

*Claude Desktop MCPコネクト
*Context7を選択

ここでは例として、開発者に人気の Context7(コンテキスト7) を接続します。
Context7は、ライブラリやフレームワークの最新の公式ドキュメントを参照しやすくして、AIの回答精度を上げるためのMCPです。

たとえば「Next.jsで実装したい」と言ったときに、古い知識ではなく公式ドキュメントに沿った回答を引き出しや

すくなります。

*Context7ログイン画面
*Context7ログイン

Context7と接続しようとするとログイン画面にジャンプします。ログインしてください。

接続完了画面
*接続完了

8. Claude DesktopでContext7を使う例(Next.jsの公式手順を引く)

Claude Desktopの「検索・ツール」付近に、Context7が追加されているはずです。

*Context7 確認
*Context7 確認

たとえば、次のように依頼できます。

Next.jsで新しいWebサイトを作りたいです。
Context7 MCPを使って、新規アプリ作成の公式コマンドを探して教えてください。

すると、Claudeが「Context7ツールを使います」という確認を出し、許可すると公式ドキュメントを参照しながら回答してくれます。

Context7ツール呼び出しの許可画面
*Context7ツール呼び出しの許可画面
公式Next.jsドキュメント参照結果を使った回答画面
*公式Next.jsドキュメント参照結果を使った回答画面

このように、MCPでAIと外部情報源を繋ぐことで、精度の高い回答に寄せられます。


9 実際の利用例:Notionの情報基盤検索

たとえば、社内規定がNotionにある場合に、

外出(外勤)のとき、食費はいくらまで使えますか?
Notionの情報を参照して回答してください。

のように依頼すると、Notion検索ツールが呼ばれ、規定の実情報を引いた回答ができます。
LLM単体だと社内規定は分からないためハルシネーションになりがちですが、MCP連携なら実データに寄せられます。

9.1 実際の利用例:ユーザーDBから指標を出す

さらに、

過去7日間の新規登録者数を教えてください。

のように、ユーザーDB MCPを呼び出して集計させることも可能です。

しかしこの利用例は今回のMCP入門ではまだ難しいです。次の”MCP応用”記事で紹介します。

10. まとめ

本記事では、MCPについて以下の流れで整理しました。

  1. LLM単体では限界があり、外部ツール連携が重要
  2. ツール連携を標準化する規格としてMCPがある(AI版USB-C)
  3. Claude Desktopで既存MCP(Context7など)を接続して使える
本メディア”テイラーの隠れ家”の主について

次回予告

  • MCP応用編(MCP自作、MCPサーバー接続)

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